陸上・かけっこ陸上・かけっこ

かけっこで速く走るコツを解説!普段のトレーニングのコツは?

陸上・かけっこ

かけっこは皆さんが通う学校での体育や運動会では欠かせない競技のひとつです。そのため、速く走れるようになりたい、1番になりたいと思い、頑張る方が多いのではないかと思います。

しかし、実際に練習しようと思ってもどうしたら足が速くなるのか、また、何をすればいいのか分からないという方が多いのではないでしょうか。 今回は、かけっこで速く走るコツを私が実際に行っているトレーニングも含めて紹介したいと思います。

かけっこには大きなポイントが3つ!

かけっこで速く走るには、大きなポイントが3つあります。1つ目はフォーム、2つ目は練習メニュー、3つ目は楽しむことです。

まず、1つ目のフォームについてですが、どんなに体が大きくてもフォームが良くなければスピードが出ないことがあります。逆に言えば、体が小さくてもフォームがしっかりしていればそれだけでスピードを上げることができるのです。今の自身の体で出せるだけのスピードを、良いフォームでしっかり出す事ができれば練習の効果もより発揮することができます。

みなさんの周りのお友達にも、体が自分と同じくらい、あるいは自分より小さいのに自分より足が速い方がいる事があるのではないでしょうか。筋力の差に注目しがちですが、必ずしもそうではありません。特に小学生~中学生くらいであれば、そんなに差が出るほど筋力に違いはありません。

実際に私は中学生の時、筋力はあった方なのですが、身長は同じくらいで私より筋力の少ないお友達の方が速く、学年でもトップクラスでした。
そのお友達はとても走り方が綺麗で「真っすぐ」に力が伝わっていました。
この「真っすぐ」という事がシンプルですがとても大事な事です。
フォームについては、この「真っすぐに走る」という事を中心に紹介します。

2つ目は、練習メニューについてですが、速く走るためにたくさん走りこむ方もいらっしゃるのではないでしょうか。もちろんその練習方法もありだと私は思います。しかし、思うようにスピードが上がらない方や、中には疲れてしまって続かない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

速く走るためには、速く動くという事を身に付けなければなりません。
それを練習メニューに置き換えた時に何を行えばいいのか、という事を考えたメニューを紹介いたします。これらは、私自身が行っているトレーニングの中のひとつであり、レッスンでも行っているトレーニングの一部でもあります。
ぜひ実践してみてください。

3つ目は、楽しむことです。これはそのままの意味ですが、とても大切な事です。かけっこに限らず、楽しむことは成長に繋がります。楽しみながらかけっこを速くするには何をすればいいのか。これらを解説していこうと思います。

これら3つのポイントを詳しく紹介していきます!

フォームはシンプルに!かけっこでは強くまっすぐに!

①まっすぐに!

1つ目のポイントは「まっすぐに走る」という事です。簡単なことですがとても大事な事です。これはどういうことかと言うと、速く走るためには進む力をできる限り真っすぐに伝えることが重要になってきます。

特にまだ筋力が少ない小学生の方はよく観察してみてください。恐らく、あまりかけっこが得意ではない方はこの時点で真っすぐ走れていないことが多いです。これをチェックする為に3つのポイントを書いてみたので確認してみてください。シンプルな事ですが、これだけでも良くなるかと思います。

真っすぐ一直線に走れているか、上半身が横に揺れすぎずに真っすぐか、腕の振りも進行方向に対して真っすぐか。

この3つのポイントの中で、やはり上半身が横に揺れすぎたりする方が多いです。なぜそうなるかというと、腕の振りが進行方向に対して真っすぐではないから上半身もブレてくる、という事です。
もちろん筋力の問題も少しあるので完璧にブレないことはないです。
しかし、腕の振りが開きすぎてしまうと当然上半身が動きやすくなります。

この場合、脇と腕の間が開きすぎていないか確認してみてください。脇が開けば腕も開きます。そのような方は腕を90°にして、肘を後ろに引くような使い方をしてみてください。この時に力を入れすぎないように注意してください。そうすると上半身がブレにくくなると思います。
それを慣れるまで繰り返し取り組んでみてください。

真っすぐ一直線に走れているか、というポイントでは、走るレーンがあると思いますが、レーンではなく、線の上を走ってみてください。この時に下を見ながら走るのではなく、しっかり前を向いて走ってみてください。その際に、足跡を確認するか、他の人に見てもらってください。そうすると本当に真っすぐ走れているのかを確認することができます。

この通り、この3つのポイントはシンプルですが連動しやすいのです。どうでしょうか。少し難しいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。この3点のチェック、ぜひ実践してみてください!

②頭の位置は前?真ん中?

頭の位置はスピードを出す時にひとつ大きなポイントになると思います。なぜなら、頭は人間の一番重い部分だからです。ではその重さをどのように利用するのか。

私が指導してきた傾向から見ると、頭の位置は少しだけ前に傾けるとスピードが出やすくなっています。やはり体の一番重い部分が前にいくと自然と足も前にでます。

しかし、ここで注意して頂きたいのは、小学生はまだ筋力が少ないため、前に突っ込みすぎてしまう事もあるようです。その場合は横から見て、後ろに反るような形になっていないかを確認することでロスを減らすことが可能です。頭の位置が後ろにあるような、体が反った状態にあるとスピードは落ちやすくなります。
是非実践してみてください!

③カーブの時にはどうするの?

小学校の体育や運動会で、100m走やリレーでは距離が長くなるためカーブがあると思います。特に学校の校庭は砂である学校が多く、滑りやすい分スピードがさらに落ちると思います。では、どのような事を意識したら良いのでしょうか。

それは、意識的に傾きすぎないようにすることです。カーブに合わせて体が傾いてしまうのは当然です。しかし、傾けすぎてしまうと、意識的に転ばないようにスピードを落とそうとしてしまうのです。そこで、ポイントとしては、少しだけカーブの反対側に傾けることです。

少しだけという事が重要で、反対側に傾けすぎてしまうと上半身が浮ついてしまうので注意してください。本当に少しだけ反対側に傾けることによって上半身が固定されやすくなります。そうすると、カーブが終わった後の直線にも入りやすくなるというメリットもあります。

カーブでスピードが落ちるのは当然です。いかにロスを少なくするのかがポイントになってきます。ぜひ実践してみてください!

どこでもできる練習方法!道具がなくても大丈夫!

ここからはどこでもできる実践的なトレーニングを紹介していきます!
ここでのトレーニングのポイントは、とにかく全力で行う事です。少ない種類と回数ですが、これは、全力で行える回数として設定しています。跳ぶものは全力で跳び、走るものは全力で速く、とにかく速く、真っすぐに行うことを意識して取り組んでください。

実践する際には、必ず準備運動を行い、体が温かい状態で取り組むようにしてください。
また、ケガや痛みがある際には控えて元気に体が動かせる状態で取り組みましょう。
ケガ等に気を付けるのであれば頻度に制限はありませんが、週に2~3回程度の頻度で取り組んで頂くと効果的かと思います。

大切な事なので繰り返しますが、跳ぶものは全力で跳び、走るものは全力で速く、とにかく速く、真っすぐに行うことを意識して取り組んでください。

①スキップ

これは非常に大事なトレーニングだと思います。このスキップは2種類あります。1つ目は高く真上に跳ねるスキップ、二つ目は前にとにかく速く進むスキップです。

1つ目の真上に高く跳ねるスキップは、速く走るためのバネ、そして強い推進力を生み出す筋力の向上を目的としています。ポイントは腕もしっかり振って真上にとにかく全力で高く跳ねることです。6~10回を1~3セット行う事です。この時も進行方向に対して真っすぐ進むことを意識してくださいね。

2つ目のとにかく速く進むスキップは、1つ目のスキップを推進力に活かす練習です。ポイントは腕をしっかり振り、跳ねる高さは低くても、とにかくスキップで速く進むことが重要です。同じく6~10回を1~3セット行いましょう。この時も進行方向に対して真っすぐ進むことを意識してくださいね。1つ目のスキップと兼ねて行うと効果的だと思います。

②ジャンピング

これは、30m程度の距離を大股で跳ねるように進んでいくトレーニングです。走る時に使うバネの強化、そして推進力を上げることができます。ポイントは一歩をとにかく全力で大きく跳ねるように進むことが重要です。腕の振りも利用することでより走りに近づくので実践的に強化することができます。30mくらいの距離を1~3本行うと効果的です。

③短距離ダッシュ10m

この短距離ダッシュはかけっこに非常に効果的だと思います。目的としては、フォームの確認、そして速く走る力を上げることができます。このポイントとしては、とにかく真っすぐに速く、全力で走るという事です。スピードをだす感覚を身に付けましょう。10m5回が目安です。一回毎にタイムを計り、毎回タイムを更新するくらいの気持ちでやるのもいいと思います。

④短距離ダッシュ30m

ポイントとしては10mダッシュとほとんど同じです。少し距離が伸びます。その中でも真っすぐ、とにかく速く走るという意識を忘れないで取り組んで頂きたいです。

以上、4つの練習を紹介させていただきました。これらの練習を見て気づいた方もいらっしゃるかと思いますが、どの練習も距離的には短いという事です。この短い距離というのが大きなポイントで、短い距離というのは全力で速く走ることができます。それを繰り返し行うことによって、足の回転が速くなっていき、かけっこのスピードを上げることができます。

長い距離を走る事がダメという事はありません。長距離を走る事によって筋力アップも可能です。そのアップした筋力をかけっこに活かすための練習としてもこの4つの練習は効果的だと思います。

ポイントはとにかく継続して取り組んでいくことが大切です。フォームの修正にも同じことが言えますが、とにかく繰り返し行っていくことがとても大切です。 是非楽しく取り組んでみてください!

かけっこを楽しむために!

足を速くするために練習をすることも大事、一生懸命になることも大事。それでも一番大切なことは楽しむことです。楽しくやればもっとやりたい、もっと速く走りたい、という風になりますよね。だからこそ楽しいという気持ちが大切なのです。そこには少しのポイントが存在すると思うので紹介します。

①遊ぼう!

かけっこを速くなるために、たくさん遊びましょう。先ほど紹介した練習メニューを行うことももちろんオススメしますが、遊びの中で能力を身に付けるという事は楽しむ上でとても良い事だと思います。そこで、足を使う遊びをいくつか紹介しようと思います。お友達とぜひ取り組んでみてください。

鬼ごっこ

鬼ごっこはとても走ります。しかし、鬼ごっこはかけっこが得意な方と、そうでは無い方で差が生まれてしまいがちです。それでは楽しく取り組みにくくなってしまうかと思います。そこで、楽しくかけっこを速くするための一工夫として、範囲を狭く決めることです。

範囲を狭く決めることでずっと追いかけっこになります。さらに範囲が狭いことによって、短距離になりやすい事、そして鬼も交代しやすいところにもおもしろさがあります。人数によって調整をしてください。休憩をしっかりとり、お友達と楽しく取り組みましょう!

サッカー

よく走る楽しいながらも過酷なスポーツです。小学校等で、サッカーをクラブでやっているお友達は足が速いことが多いと感じませんか?もちろんサッカーをやっているから必ずしも足が速いというわけではありませんが、少なからず足の速さに影響を与えていることは確かです。 普段人間は、サッカーほど足を意識的に使って生活はしていません。なので、あれだけ足を意識的に使って行うスポーツであるサッカーはとても有効で、さらに楽しくトレーニングできます。近所の公園等ではあまり広い範囲を使うことができない方もいるかもしれませんが、狭いことによってより動きが出てくるのでむしろオススメです。足を上手に使うトレーニングにしましょう!

バスケットボール

バスケットボールのコートは小さいです。さらに攻守の交代が多く、コートの中をとにかく走ることが求められます。サッカーと違い、手でボールをコントロールすることから比較的やりやすいスポーツなのかなと思います。とにかく走るのでゴールを決める事も含めて楽しみましょう!

他にも走る遊びというのはたくさんあると思います。やはり足を「動かす」という事が大切だと思います。どうしたら楽しく動けるのか、そう考えたら遊ぶことが必然的だと思います。
また、先ほど紹介した練習メニューをお友達と取り組むのも良いかと思います。

②楽しく上達するための声をかけよう!

先程いくつかの練習メニューや遊びを紹介しましたが、これらの練習メニューや遊びを行うにあたり、ちょっとしたアドバイスをさせていただきます。それは良いプレーをした時には敵味方関係なく褒める、失敗しても常に良い声をかけるという事です。

これは保護者の方たちにも特に実践していただきたいのです。近年では減少していますが、保護者による罵声・怒声というものが実際にあります。叱るという事とはまた別です。もちろんお友達同士でも同じです。かけっこを速くする事だけに限らず、様々な事で成長するために、お子様にはのびのび楽しく物事に取り組んでもらうことが最大限に求められます。

大人ですらネガティブな雰囲気の場所には行きたくありません。体を動かすという事は大変な事ですが本来は楽しむためにあるはずです。この大変なことを、「もっとやりたい!」「もっと走りたい!」となれば間違いなく成長に繋がります。

かけっこに限らず、成長することを保護者の方、そしてお友達同士で後押しするための大きなポイントは「褒める声掛け」です。
それができれば、もっとやりたくなるし、周りも「自分もやってみる」という風になります。このような流れができればさらに成長していけますね。常に心掛けてほしい事です。

かけっこを速くするためには行動することがとても大切です。どうしたら行動したくなるかを考えたらどのような声掛けが必要か、という事です。 ぜひ実践していきましょう!

③目標にゴールしよう!

あなたはなぜかけっこを速くしたいのですか?それは1位になりたいから、人気者になりたいから、シンプルに速くなりたいからなど、理由は様々だと思います。そこで少しでも楽しさを増やすために目標を立てて取り組むことをオススメします。かけっこは競争で順位が出たり、タイムを計測できることから目標を立てやすいものです。そこで目標の立て方の例を紹介します!

1つ目はやはりタイムです。タイムを計測することによって成長が目で見てわかるので楽しみながらかけっこを練習することができます。例えば、小学生であれば、インターネットで同学年の平均タイム、速いタイムを調べることによってその数値を目標に取り組むことができますよね。また、ライバルのお友達にタイムを聞いてそのタイムを追い越すという目標も素晴らしいと思います。

2つ目は順位です。運動会がある方たちは大きな目標になるのではないでしょうか。1番になりたいと思う気持ちはとても大切です。実際に私がレッスンを行っていた生徒さんの中には運動会の2か月程前からは運動会の競争で上位をとる事を目標に取り組んでいました。
普段はあまり走る事が好きではない生徒さんでしたが、その目標を決めると目の色を変えて楽しそうに取り組んでいました。結果的に満足のいく結果がでたという事で良かったです!
順位争いは、とても楽しいと思います!

このようにゲーム感覚で取り組むことのできる目標を立てると、とても楽しく取り組むことができるのではないのかなと思います。ぜひ実践してみてください!

本気で走りに取り組みたい人へ

今まで紹介してきた事は基本的な事ですがとても大切な事です。しかし、中にはもっと高いレベルを求めている方もいるのではないでしょうか。また、これからレベルを上げていく方もいるかもしれません。そのような方々に向けて、体づくりを中心に紹介していこうと思います。

①食事をしっかりとる事!

とてもシンプルで驚いた方もいるのではないでしょうか。私自身、現役でスポーツに取り組んでいますが、食事をかなり大切にしています。良い走りを目指すみなさんは、遅刻するから等の理由で朝ごはんを抜いたりしていませんか?朝ごはんを食べることが絶対正しいという話ではありません。体の調子を考えて朝ごはんを食べない方もいます。そうでは無く、なんとなくの理由で食事を抜くという事はオススメできません。

私自身、そして運動をする皆さんにとって食事という物はエネルギーであり、回復の材料になります。普段何気なく行っている食事ですが、とても大事なものです。しっかり食べてください。長い期間で考えると、食事のとり方で練習の成果がかなり変わってきます。

最初は栄養バランスを考えるほど細かく気にする必要はないと思います。アドバイスとして、食事をする時間を一定にする事はオススメです。そしておいしいものをしっかり味わって食べましょう!
走るとたくさんの栄養が消費されます。食事はケガを防止することにも繋がりますので、ぜひ、しっかり食べましょう!

②しっかり寝よう!

これもまた当たり前のように感じる方が多いかと思いますが、本当にしっかり寝ていますか?睡眠はとても大切です。練習をして、食事で栄養も採ることができた。そうすると次に、回復をしなければいけません。そこで重要なのが睡眠なのです。みなさんは満足するほどしっかり寝ることができていますか?中には課題などが終わらず夜更かしをしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

高いレベルを求めるには、トレーニング内容だけが高いレベルではなく、自分自身の体も高いレベルの状態でトレーニングを行う事がとても大切になってきます。そこで睡眠によってしっかり回復し、毎回その時の最高の状態で練習に取り組むことが確かな成長に繋がります。

トレーニングはコツコツ取り組むものですから、少しでも最短で目標に近づくために、睡眠をしっかりとりましょう。

③高いレベルには特別な技術よりも当たり前!

高いレベルを目指すと、やはり特別な技術が必須なのではと思う方もいるかもしれません。しかし、それは基本の延長線上についてくるものです。先ほどの食事と睡眠、しっかりできている方は果たしてどれくらいでしょうか。食事と睡眠はかけっこに関係なく人間生活には必要です。

このように、基本的な生活の質をしっかり上げることができれば体は動きやすくなり、疲れにくくなり、ケガもしにくくなる。そしてそれだけ質が良くなれば当然トレーニングのレベルも順調に上がっていきます。
良い結果が出た時には「気づいたらこうなっていた」という感覚が出てくるかもしれませんね。

実技が大切なのはもちろんですが、私生活も競技に繋がっているという事を忘れないでほしいです。

まとめ

以上、かけっこで速く走るコツを紹介してまいりました。かけっこは楽しく盛り上がる良い競技です。目標を立てて頑張ることも大切ですが、何よりも楽しむ気持ちを忘れないでください。その上で、かけっこで速く走りたい方のヒントになれば幸いです。

WRlTER この記事を書いたのは
ファースト体育コーチ R.O

ファースト体育コーチ R.O 家庭教師ファーストの体育コーチ。陸上から体育全般まで幅広く指導可能。子供~大人まで優しく教えます。